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イデオロギーがいろん

イデオロギー概論

戸坂 潤

第四章 文化社会学の批判「文化社会学」同文館、1932(昭和7)年4月5日<br>第五章 知識社会学の批判「思想 第101~103号」1930(昭和5)年7月28日

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 162,000 字 · 316 页

青空文庫

* Probleme, S. 39 ff. ――シェーラーが、文化と文明とを如何に峻別したか、即ち宗教・形而上学と実証的知識とを如何に峻別したか、それが又如何に、反実証主義的・歴史主義的方向に於てであったか、などに就いては第五章を見よ。なお第四回ドイツ社会学会(一九二四)に於て、Wissenschaft und soziale Struktur と題して行われたシェーラーの講演と、之に対するM・アードラーの批評とを見よ。

マックス・シェーラーの文化理論の何より著しい特色は、生物的生命の原理=衝動をば、敢えて文化の史的発展の基底に据えたという点にある。そこで人々はすぐ様、G・フロイトやA・アードラーの、精神分析理論を思い出さざるを得ないだろう。実際、精神分析の理論に従えば、一般に文化は、衝動――広義に於ける性衝動・又は権力への意志――を終局の原因とする。この点で、それはシェーラーの衝動理論と好く似ているようにも見える。

だが、今は区別が大切である。衝動を阻止し又解放するものは、シェーラーにとっては、正に精神そのものであった。衰えたりと雖も精神はそこではとにかく、衝動に対立する独立の原理となって登場する。