轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

ちきゅうとうなん

地球盗難

海野 十三

「ラヂオ科学」1936(昭和11)年

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 84,072 字 · 168 页

青空文庫

一体なにごとが起ったのだろう。

「うー、愕いた、今のは何だったろう」

「ぼ、僕の眼は潰れたんじゃないでしょうか」

大隅と武夫は、指先で両眼をしきりともみながら、こわごわ半身を起した。そしてソッと眼を開いてみた。

あまりの強い閃光のため、網膜はいまだに何だかキラキラとしていて、前方がよくは見えなかった。ポロポロとひっきりなしに涙が出てくるのであった。――そのうちに、大隅の眼が次第に慣れてきた。視力が恢復してきた。しかし彼はそこで腰をぬかさんばかりに愕かなければならなかった。

「呀ッ、これはどうしたんだろう」

「えッ、先生なにごとが起ったんです」

武夫はまだ眼がハッキリ見えないらしく、しきりと瞼をこすっていた。

「おお、これは君、大変なことになったぜ。こんなことがあっていいだろうか。今まで向うに建っていたに違いない本館が跡方もなくなっているぜ」

「えッ、本当ですか。ああやっとボンヤリ見えるようになってきた。なるほどなるほどそうですね。たしかに先刻までは、あの樹の向うに古城の怪塔のような本館が見えていましたのに」

二人は声をあわせて、愕きの声をあげた。

「さあ早く、向うへ行ってみよう」