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きゅうこんさんじゅうし
求婚三銃士
佐々木 邦
「講談倶樂部」大日本雄辯會講談社、1934(昭和9)年10月~1935(昭和10)年12月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 162,326 字 · 330 页
第三者の講評
「悉皆癖を見られてしまったんですね」
「あなたのだって、私、もう見貫いてしまいましたの」
と佳子さんは慧眼を誇った。
第三者の講評
安達君は日曜を四つ待ち暮らしたけれど、佳子さんの奇襲訪問に接することが出来なかった。吉川君も瀬戸君も同様だった。佳子さんは一週に二晩御機嫌を取って貰えば、もう沢山らしい。若しそれ以上を望むようなら、その候補者に傾いているのだろう。この故に奇襲訪問がメートルになる。従って三人とも首を長くして待っている。
「奥さん、今日は何うでございましょうかね?」
と又日曜の朝、安達君は軍師の意見を求めた。
「未だよ。五分五分の形勢ですから」
「僕と吉川君ですか?」
「はあ。本当に互角ね」
「瀬戸君はもっと好いんでしょうか?」
「いゝえ、少し落伍しています」
「本当に然うなら有難いんですけれど」
「私、一日置きに伺って、佳子さんにも奥さんにもお目にかゝりますから、大抵見当がつきますわ」
「丸尾さんも一日置きですか?」
「はあ。仲人まで日が定ってしまいましたの」
と仲人は二重の競争になっている。
久しぶりで小宮君が訪ねて来た。これは又許嫁の若子さんの御機嫌を取るので余念がない。