轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
ささめゆき
細雪
谷崎 潤一郎
03 下巻
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 226,715 字 · 431 页
―――奥畑の家はかねて西宮の一本松の傍だと云うことであったから、彼処へ行って見たけれども、もうあの辺には住んでいなかった。近所で聞くと、今月の初めに家を畳んで、たしか夙川のパインクレスト・ホテルへ移ったと云うことなので、パインクレストへ問い合せると、一週間程滞在しておられましたが、直きにお変りになりまして、何でも香櫨園の方の永楽アパートとか云う所に行かれたそうです、と云うのであった。で、漸くその宿にいることを突き止めて会うことが出来たが、この方も、そうスラスラとは行かなかったけれども、大体予想したような解決を見た。貞之助は、妙子のような不品行な妹を持ったのは全くわれわれの不面目であって、君が彼女に係り合われたのは災難と申すより外はなく、御同情に堪えないけれども、………と云う風に持って行ったのであったが、奥畑は、最初はひどく分りのよいような顔をして貞之助を安心させ、それでこいさんは何処におられるのですか、とか、お春どんでも附添っているのですか、とか、何気ないような口調で云いながら、頻りに妙子の居所を嗅ぎ出そうとする様子であったので、いや、どうかそれは聞かないで下さい、妙子が目下何処にいるかは三好にも隠してあるのです、と云うと、そうですか、と云って考え込んでいた。