轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

いやなかんじ

いやな感じ

高見 順

「文学界」1960(昭和35)年1月~1963(昭和38)年5月

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 292,113 字 · 587 页

青空文庫

歯をツーと鳴らして息を吸いこんで、

「馬鹿におしでないよ」

「馬鹿になんか、しやしない。愉快に遊ぼうてんだ」

「あたしたちだって、人間ですよ。犬畜生じゃないんですよ」

青筋を立ててという形容が事実なのを俺は見た。

「お前さんたちも、黙ってないで、なんとか言ったらどうだい」

と女はいきりたった。

「おーい、マリ公」

向うの部屋から男がどなった。

「帰るぞオ」

「はーい」

とマリちゃんは飛び出して行った。追い縋るようにしてクララも部屋から出て行った。

「どうせ、あたしたちは金で買われる身体だけど……どんなにお金を積まれたって、そんな、なさけない慰みものにされたかないわよ。とっとと帰っておくれ」

女はきっぱり言い放った。凛として抗しがたいものがあった。

「おスシはもう頼んだんだから、お金は払って貰わなくちゃ……。そっくり包んで、持ってって貰いましょう」

「いらないよ」

砂馬は苦り切っていたが、ものやわらかく、

「とんだ時間潰しをさせて悪かった。オブ代も置いてこう」

「下さるものはいただきますよ」

と女は蒼い顔で言った。

馬鹿にしてやがる。ど淫売のくせに、きいたような口をききやあがってと、砂馬は外へ出てから怒った。