轻松读懂日语经典作品
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いやなかんじ
いやな感じ
高見 順
「文学界」1960(昭和35)年1月~1963(昭和38)年5月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 292,113 字 · 587 页
た。きりっと肉のしまっていたはずのあの若者が、醜い老人みたいな死体と化しているのは哀れだったが……。
殺し屋の朝倉は眼の鋭さが何よりも特徴的だった。その眼が今は、おだやかに閉じられ、並べたように皮膚にはりついたながい睫毛がまるで細い画筆で描いたみたいな綺麗さだった。醜さをこの一点が救っている。こんなにながい、こんなに綺麗な睫毛だったのか。人形のつけ睫毛のように綺麗でながく、可愛いと言えば可愛いが、しかし可愛いと見えることがかえってむごたらしさを感じさせた。
「やっぱり、四郎さんだな」
と砂馬が言った。生きていた時の朝倉の眼を思わせる鋭さで俺を見ている。
「なんだい」
「大した度胸だ」
「腰を抜かすとでも思ったのか」
しかしこの臭いはたまらねえと、朝倉の死体に眼を落して、
「ひでえことになったもんだ」
そう言うと、砂馬は俺の言葉が気にいらなくて訂正するみたいに、
「ひでえことをしやがる」
「これはどういうんだ。見せしめか」
「ま、そういったとこだろう」
抗日除奸団の仕業だろうと言う。日本軍の手先になって、中国でごそごそやってる奴は、日本人といえどもみんな、こういう目に会わせてやる――その見せしめとして、この塩漬け死体を送って来たのだろう。