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イデオロギーがいろん
イデオロギー概論
戸坂 潤
第四章 文化社会学の批判「文化社会学」同文館、1932(昭和7)年4月5日<br>第五章 知識社会学の批判「思想 第101~103号」1930(昭和5)年7月28日
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それは、非論理的行動の分析という、とにかく実践的な原理を用いた結果に外ならなかった。かくて実践的原理の適用は論理の問題を惹き起こす。このような事情はシェーラーなどにはなかった。
* 吾々が容易に連想するものは、リボーの『感情の論理』である。之は恐らく一般に、フランスの Moralistes 達の問題の一つであったと思われる。
** この合理的被覆を施すためには、必ず言葉――それが又論理であるが――を必要とする。それ故言葉は元来イデオロギーの性格を有っている。言葉は実際、この意味で言葉通りに修辞的であると云うことが出来る。修辞のイデオロギー性を明らかにしたのは、人間学の始めと称せられるアリストテレスの De Rhetorica であった。そこでは単なる論理的三段論法の代りに、政治的な修辞的三段論法とも云うべき Enthymema が分析される。
だがこのように規定されたイデオロギーの概念はまだ甚だしく不充分であることを見ねばならない。観念の就中階級性格を有つものが優れた意味でのイデオロギーでなくてはならない、イデオロギーは政治――この歴史的原理――に関する。