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イデオロギーがいろん
イデオロギー概論
戸坂 潤
第四章 文化社会学の批判「文化社会学」同文館、1932(昭和7)年4月5日<br>第五章 知識社会学の批判「思想 第101~103号」1930(昭和5)年7月28日
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 162,000 字 · 316 页
* 併しブルジョア・ジャーナリズムが今日の隆盛を来すに至ったのはフランス革命を契機にしてであったと云われる。
処が他方ジャーナリズムは、もっと立ち入って考えて見ると、報道物(Nachrichtenwesen)――そういう一つの交通関係――に外ならないとも見られねばならない。そうすれば夫は一切の過去の又現在する諸民族の――原始民族さえの――生活のある処に悉く伴うものでなければならぬ。この点から見ればジャーナリズムは決して、現代にだけ特有なイデオロギーの形態なのではない。
併しそれがどれ程古い時代からあったにせよ、報道乃至交通というこの後の意味でのジャーナリズムも亦、人間生活の物質的な生産諸関係――社会の下部構造――に対する上部構造であるという点で、依然としてイデオロギーの資格を持っていなければなるまい。そうすれば之は、イデオロギーの――現代にだけ特有であるような――歴史的一形態ではないにも拘らず、なおイデオロギーの――云わば本質的な――一契機であると云わねばならぬ。
元来イデオロギーは、社会の上部構造の、時代々々によって異る諸形態――イデオロギー形態――を意味すると共に、又社会の上部構造一般――単にイデオロギー――をも意味する筈であった(前を見よ)。