轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

あんこくせい

暗黒星

江戸川 乱歩

「講談倶楽部」1939(昭和14)年1月号~12月号

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 94,000 字 · 188 页

青空文庫

名探偵の奇禍

困り果てて、だだっ子をなだめすかしているところへ、泣き声を聞きつけたのか、伊志田夫人の君代がはいってきたので、伊志田氏はそれをよい潮にして、君代に手短に仔細を語り、綾子をなだめて、部屋へ連れて行くように命じるのであった。

名探偵の奇禍

結局、その夜はうやむやに終ってしまった。家庭は裁判所ではないのだし、伊志田氏も明智探偵も裁判官ではないのだから、泣き入る綾子を無慈悲に追求することはできなかった。

「とんだお騒がせをして、申しわけありません」

明智が詫びると、伊志田氏はきまりわるそうにしながら、それを打ち消して、

「いや、大きななりをして、まるで子供です。ああ泣かれては始末にいけません。あなたが確かにごらんになったのですから、綾子には何か私に隠している秘密があるかもしれません、が、まさか共犯者というようなことはありますまい。まあ、もう少し様子を見ることにしましょう。あなたも、それとなく気をつけていてくださるようにお願いします」

と、穏当な意見であった。

明智が一郎青年の病室へ戻ると、負傷者は熱心に塔の出来事を訊ねたが、明智は伊志田氏との約束もあったので、綾子の名は出さず、怪しい人影を見たが、つい取り逃がしてしまったとのみ答えておいた。