轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

あんこくせい

暗黒星

江戸川 乱歩

「講談倶楽部」1939(昭和14)年1月号~12月号

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 94,000 字 · 188 页

青空文庫

そのもう一つ奥の裏だってあるんだよ。ハハハハハ」

明智はモジャモジャ頭を、無事な方の手で、乱暴に引っかきまわしながら、有頂天の有様であった。青白い顔が桃色に紅潮して、眼がキラキラとかがやいていた。

明智ほどの人物をこんなに興奮させる発見とは、そもそも何事であったのか。むろん伊志田家の犯罪についてであろうが、いま一郎と論じつくしたばかりのその事件に、いったいどんな新解釈が可能であったのか。

「君、すぐ電話をかけてくれないか。いや、僕のうちじゃないよ。麻布のね、二七一〇番、有明荘というアパートだ。そこの越野という人を呼び出してね、僕からだといって、すぐここへくるように頼んでくれたまえ。わかったかい。越野というのは、僕の仕事の手伝いをしてくれる男なんだよ」

看護婦ははしゃぎきっている明智の様子に面喰いながら、電話番号を暗記して、部屋を出て行った。

「ああ、おれはなぜそこへ気がつかなかったのだろう。外形にまどわされていたんだ。非常な失策だ。殺さなくてもいい人を殺してしまった。

だが、越野にうまくやれるかしら。おれが動けるといいんだが、このからだではとても外出は許されないし」