轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

きゅうこんさんじゅうし

求婚三銃士

佐々木 邦

「講談倶樂部」大日本雄辯會講談社、1934(昭和9)年10月~1935(昭和10)年12月

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 162,326 字 · 330 页

青空文庫

泥棒が入ったけれど、安達君が目を覚したものだから何も取らないで逃げ出した。丁度巡査が通り合せて、泥棒と格闘が始まった。安達君は金盥を叩き鳴らして近所へ急を報じた。隣家の書生が出て来て手伝ったのだけれど、それがどう間違ったのか、安達君の武勇伝として新聞に現われたのである。

「書生じゃないんだよ、僕は」

「はゝあ」

「大谷さんは郷里の先輩だよ。僕は家から預けられているんだから、何方にしても頭が上らないんだけれど」

「然うですか? これは失礼申上げました」

「あれ以来方々で僕を書生だと思っているのらしい」

「しかしお手柄でしたな」

「何あに、金盥を叩いたばかりだ」

「それにしてもです」

「手柄でも何でもない」

「いや、下宿から通える身分でいながら、窮屈な監督を受けて、六年も御辛抱なさるところがお堅い証拠です。俺が会社の重役なら、そこへ直ぐに目をつけます。これで長年この稼業をやっていますから、人間ってものが判るんです」

「何うだかね。僕を書生だと思っていたんだから」

と安達君は尠からず不平だった。

そこへお客さんが来たものだから、親方は如才なく応対を始めた。しかしその間もチョキ/\/\と鋏は休ませない。