轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
ささめゆき
細雪
谷崎 潤一郎
03 下巻
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 226,715 字 · 431 页
「若いでっしゃろ」
と、幸子も鸚鵡返しに云って、
「―――雪子ちゃんの年で、あれだけ派手なもん着こなせる人はあれしませんで」
雪子は自分の「若さ」が話題にされつつあることを感づいているらしく俯向いていたが、ただ、難を云えば、あの眼の縁の翳りが、この頃は殆ど始終消えないでいることであった。幸子は、たしか去年の八月であったか、ペータアの出帆を見送りに、悦子を連れて雪子が横浜へ立つと云う前の晩、久し振で彼女の顔にそれがうっすら現れたのを認めたのであったが、あれから此方、時々そのシミが濃くなったり薄くなったりすることはあるけれども、完全に消えてしまうことはないようになった。勿論薄くなっている時は、知らない者には分らない程度であるが、気にする者には非常に微かに痕が残っていることが分った。それに、以前は月の病の前後に濃くなる傾向があり、大体週期的に現れるようであったのに、近頃は全く不規則になって、どう云う時に濃くなるとも薄くなるとも予測が付かず、月のものとは関係がなくなったようにさえ見えるので、貞之助も気にして、注射が利くならさせて見たらと云ったことがあり、幸子も誰か専門の人に診せて見ましょうと、いつもそう云ってはいたのであった。