轻松读懂日语经典作品
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だっせんむすこ
脱線息子
佐々木 邦
「キング」大日本雄辯會講談社、1927(昭和2)年7月~1928(昭和3)年7月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 108,293 字 · 221 页
と寛一君は恨めしそうに又母親を睨んだ。
「兎に角、お前は新太郎さんに利用されるから、伯父さんの方が勤め悪くなるんだろう?」
「…………」
「人柄が好いからね。しかし新太郎さんの今の都合を考えてやるのは決して友情じゃない。毎日曜に行って少しは忠告をすることがあるのかい?」
「あります」
「この上とも早く帰るように勧めるんだね」
「えゝ」
「若いものがノラクラしていれば決して好いことは仕出来さない」
「然うですとも。伯父さんも伯母さんもそれを案じて昨日見に行ったんです」
「ところでお前は何うだな? 店が厭になったなんてことはあるまいね?」
「決してありません。それは全くお母さんの誤解です」
「誤解なら私もお礼を言うよ」
と母親は満足のようだったが、
「けれども姉さんはあんな手前勝手の人だから、私、何うしても一遍行って能く話して来ますわ」
と後の方が宜しくない。
「お母さん、何にも心配なことはないんですよ」
「でも帰り/\溜息なんか吐かれると、私だって気になりますよ」
「あれは新太郎君があんな呑気なことを言って電報を寄越したからです」
「家は貧乏ですからね。けれども寛一や、チョコレートぐらいは、新太郎さんを羨ましがらなくたって、いくらでも買って上げますよ」