轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
じゆうじん
自由人
豊島 与志雄
「芸術」1948(昭和23)年7月、9月、11月、1949(昭和24)年1月(未完)
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 69,030 字 · 139 页
」
「いいえ。」
「そうですか。もっとも、菅原君は、どこのどんなところに住もうと、同じことだという、そんな人ですが……。」
紹興の近くに家が一つ見つかったから、それを買い取ったと、周は話した。二階に適当な室があるから、菅原に住んで貰う。階下は周夫妻の住居だが、一部を、漢方医局か或は漢方薬局かにしたい。両方とも面倒なら、ただ周個人の研究室としてもよい。――彼は妙に、医局とか薬局とか公然の名称に執着していた。
「ただ研究室でいいじゃないか。」と菅原は言った。
「いや、君には分らないよ。草根木皮の薬剤にしても、沢山並べておくと、警察の方がうるさいんだ。」
「そうですよ。菅原君は何にも知らん。」と本堂が同意した。
北村にも漸く理解された。その家は松本の所有だったものに違いない。家の売主を尋ねてみると、果して松本順造だった。
「松本さんなら、私の親戚に当りますよ。」
「僕も知っている。」と菅原が言った。
周は二人の顔を見比べた。
「買ってはいけなかったのでしょうか。」
「いいですとも。私もあなたに買って貰いたかった。あの家へなら、喜んで菅原君をお譲りしますよ。」
ウォートカの一瓶が紹興から届いた。