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いやなかんじ
いやな感じ
高見 順
「文学界」1960(昭和35)年1月~1963(昭和38)年5月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 292,113 字 · 587 页
支那革命に日本が手をかすことは絶対ならぬというご趣旨とは察せられますが、では、支那のほうから日本に武器を買いに来た場合はどうなるんですか」
悲堂と慷堂はこもごも首相に食いさがった。
「閣下としては、日本のほうから支那革命を援助するという形になっては、それはお困りだろうと思うが、もし支那のほうから、支那革命を援助してくれという意味ではなく、ただ日本にものを買いに来た場合も、日本政府としては、それは支那革命を援助することになるからという理由で、絶対許さないというご方針ですか」
「支那自体がどうしようと、それは内政上の事柄だから日本政府のとやかく言うべき筋合いではない。だからまた、君ら個人が支那のために尽力するのは自由だが、日本政府までが一役買っていることにされては迷惑だ。とにかく、今日の話は何も聞かなかったことにする」
こうして話を打ち切られて、武器積み出しの諒解を得られないままに辞去せざるをえなかった。その去り際に、
「青島にはいつ帰るか」
と首相から問われて、
「一週間ほどのちに……」
と悲堂は答えた。
こうなったら支那側から人を寄越させるより他はないと、悲堂と慷堂はその工作のため青島に渡ることにした。