轻松读懂日语经典作品
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いやなかんじ
いやな感じ
高見 順
「文学界」1960(昭和35)年1月~1963(昭和38)年5月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 292,113 字 · 587 页
主義者出だと聞いたけど……」
あとの文句がいけない。俺はグッと来たので、
「ビリツリ(女郎買い)に行きたいな」
とぼけたが、これは本音でもあった。
「瑠璃光如来を拝みに行きたいよ」
阿弥陀如来とも言うし、単に如来とも言う。女のヤチのことだ。俺は波子の如来を拝みたいという気持でそう言っていた。若紫のヤチは如来なんてものじゃなくて、アカナベでいい。アカ(銅)の鍋は早く熱くなる。それから来たこのアカナベだが、女郎のヤチは土鍋みたいなものだ。マエアナでたくさんだ。
「ルリコーとは……?」
と重箱面が言った。古い隠語だから知らないのも無理はない。これは俺も丸万との間で使っていたのだ。
「一の谷さ」
と俺は言ったが、相手にはまだ通じない。自分をキザだなと俺は思ったが、
「ケマンさ」
俺は俺と一緒にここに泊っている右翼の連中が、蹶起を前にしてミソギに行ったのを知っていた。この重箱面も行ったかどうかは知らないが、行かなかった俺は、たとえそのミソギを馬鹿馬鹿しいと軽蔑していても、マジメにミソギをやって身心を清めたつもりでいる相手に、露骨な言葉を言うのは何か憚られて隠語を使っていたのだ。