轻松读懂日语经典作品
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ようちゅう
妖虫
江戸川 乱歩
「キング」大日本雄弁会講談社、1933(昭和8)年12月~1934(昭和9)年10月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 120,290 字 · 239 页
「大丈夫かい。たった三人ぽっちで、若しお巡りでも踏込んだらどうするつもりだい」
小男はまだ執念深く訊ねている。
「チェッ、なんてのろまな野郎だ。だから入口に見張番がつけてあるじゃないか。よし又万一のことがあったところで、この暗闇の藪知らずだ。逃げるに事は欠きやしねえ」
偽探偵が癇癪を起した。
「だがね、用心には用心をするがいいぜ。どんなところに手抜りがあるまいものでもねえ。早い話がこの俺がだよ。鳥打や背広だけお前達の仲間で、中身は存外敵かも知れないからね」
「オヤ、こいつ乙にからんだことをぬかしやがるな」
偽探偵は、白髪の鬘に、白髪のつけ髯を振り立てて、肩を怒らせながら、小男の方へ詰め寄って行った。
「イヤ、ちょっと待ちな」
青眼鏡はなぜかそれを制して、キッとなった。
「ヤイ、そこの小っぽけな奴、帽子と襟巻を取って顔を見せろ。貴様は一体何者だ」
「ハハハ……、やっと気がついたと見えるね。エ、赤蠍の大将。じゃ手を挙げて貰おうか。二人とも手を挙げるんだ。手を挙げろッ。身動きでもするとぶっぱなすぞ」
いつの間にか、小男の右手に黒いピストルが握られ、その筒口が今にも火を吐きそうに気味悪く、青眼鏡と偽探偵の間を、素早く行ったり来たりしていた。