轻松读懂日语经典作品
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あんこくせい
暗黒星
江戸川 乱歩
「講談倶楽部」1939(昭和14)年1月号~12月号
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 94,000 字 · 188 页
ずっと右側の壁にかけてあったのが、朝、部屋にはいってみると左側の壁にかかっているんだ。元の場所へ直しておくと、又その翌日は反対側へ移っているんだ。誰に聞いても知らないっていうんだよ。第一、僕は部屋へ誰もはいらせない癖だろう。夜寝る時にはちゃんとドアに鍵を掛けておくんだ。それにそんな妙なことが起こるんだからね。それだけなら、まだいいんだよ。けさそのデスマスクを見るとね、こちらの眼に」と彼は自分の右の眼を指し示して「ポッカリと黒い穴があいているんだよ」
人々はさいぜんの映画の恐怖を思い起こして、背筋が寒くなった。あの映画でも、一郎の美しい右の眼にゾーッとするような異変が起こったではないか。
「あたしの部屋では、机の引出しがいつもあべこべに差してあるのよ。右の引出しが左に、左の引出しが右に、別に中のものはなくならないの。鞠ちゃんのいたずらかと思ったけれど、聞いてみるとそうじゃないというし、ほかの人も誰も知らないっていうのよ。あたし、一郎さんのように、気になんかしていなかったのだけれど、あなたの部屋もそうだっていうと、おかしいわね」
「お父さま、これでも僕の読書のせいだっておっしゃるのですか」