轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

あんこくせい

暗黒星

江戸川 乱歩

「講談倶楽部」1939(昭和14)年1月号~12月号

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 94,000 字 · 188 页

青空文庫

ただ、窓のそとの青年がクナクナと地上にくずおれて行くのが、眺められた。

小林少年は何がなんだかわけがわからなかった。暗さは暗し、青年が倒れたように思ったのも、気のせいかもしれない。ただうずくまっているのかもしれない。

窓の中の人はと見ると、なぜかもう姿が見えなかった。ひっそりと静まって、ささやき声も聞こえなければ、物の動くけはいもない。

小林は不審のあまり、大胆にも隠れ場所からソロソロと這い出して、耳をすましながら、窓の下へ近づいて行った。

すぐ眼の前に妙な恰好で倒れている青年の姿が見えた。死んだようにだまり込んで、身動きもしない。

思い切ってそのそばに這い寄り、洋服の腕にさわってみたが、なんの反応も示さない。腕から胸へと手を伸ばして行くと、たちまち生温い液体を感じた。

ハッとして、手を引いて、手についた液体の匂いをかいでみると、それはまぎれもない血の匂いであった。青年は胸を撃たれて息絶えていたのである。

小林少年はもう何を考える余裕もなく、その辺をウロウロ駈けまわりながら、いきなり大声を立てた。邸内の人々に変事を知らせるための、かん高いわめき声を立てた。