轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

だっせんむすこ

脱線息子

佐々木 邦

「キング」大日本雄辯會講談社、1927(昭和2)年7月~1928(昭和3)年7月

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 108,293 字 · 221 页

青空文庫

これは新太郎君の掣肘を受けていた寛一君には却って都合が好かった。店員になり切って勤め始めてからは仕事も捗れば朋輩との親しみも増した。主人の片割れだし、何といっても大学教育が口を利く。

「原田さん、こゝのところを一寸読んで下さいな」

と相手は皆夜学か講義録で英語をやった連中だから、寛一君に教えを仰ぐ。然う/\機械の説明ばかりは持って来ない。伯父さんも至極満足らしく、

「寛一君、ナカ/\精が出るな。その調子、その調子。習うより慣れろさ。今に店の仕事が空気を吸うように楽になるよ。新太郎が帰って来たら巧く煽てゝ引き廻してくれ給え」

と時折相好を崩した。益※(二の字点、1-2-22)励みが出る。ところが新太郎君は一ヵ月の期限が切れても帰らないのみならず、去年の美人連中が海水浴に来るから、もう一ヵ月何とかして親父の機嫌を取り結んで置いてくれという虫の好い註文だった。

寛一君は手紙を読んだ時、

「仕様がねえなあ」

と呟いた。又板挾みになるのかと思ったが、頼む/\と平頼みに頼まれて見れば知らぬ顔もしていられない。君とは年来の兄弟分だからと新太郎君も退っ引きさせないように申入れている。