轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
だっせんむすこ
脱線息子
佐々木 邦
「キング」大日本雄辯會講談社、1927(昭和2)年7月~1928(昭和3)年7月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 108,293 字 · 221 页
と伯母さんは何か言分があるようだったが、父親の足音が聞えたので、
「お前は何時の汽車で帰るの?」
と話頭を転換した。
「もうソロ/\帰る時間かい?」
と父親は時計を出して見て、
「新太郎や、俺は今日はお前に相談があって来たんだがな」
と再び座についた。
「はあ」
「その分では容態も最早普段と変らないようだが、何うだね?」
「はあ。お蔭さまで」
「もう悉皆快いんだね?」
「はあ」
と新太郎君は父親の前へ出ると鄭重を極めて「はあ/\」言う。
「それじゃ帰ったら何うだね? 店は夏分だから忙がしいこともないが、ソロ/\店員に休暇をやらなければならない。今直ぐといっても種々と都合があるだろうから、後一週間で切り上げなさい」
「しかしお父さん……」
「何だい?」
「未だ直ったばかりですから、もう少し用心したいんです」
「お前のように用心ばかりしていたら一生働く暇がなかろうよ」
「はあ」
「一週間たったら俺が又迎いに来る」
「あなた、それはお約束が違うじゃありませんか?」
と母親が乗り出した。
「お前は黙っていなさい」
「でも今月中ってことに御承知下さいましたから、私も寛一に然う言って、この子もその積りでいるんでございますもの」