轻松读懂日语经典作品
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だっせんむすこ
脱線息子
佐々木 邦
「キング」大日本雄辯會講談社、1927(昭和2)年7月~1928(昭和3)年7月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 108,293 字 · 221 页
次に伯母が一読して、
「まあ/\呆れた。これは念が入っていますわ」
と首を傾げた。それも道理、松浦家の戸籍財産信用なぞが詳しく書き上げてある。
「手廻しの好い奴さ」
「でも不良少年なら興信所で調べるなんてことは致しませんわ。矢っ張り真面目な証拠ですよ」
「その日附を御覧。逗子へ行く為に神経衰弱を言い立てた証拠にもなるよ」
「あなたはあの子のことゝいうと何でも悪く気を廻しなさいますのね」
「お前は何でも弁解するからいけない」
「寛一や、お前も余りだよ。何も彼も知っていながら何故そんなに白を切って私に恥をかゝせるの?」
と寛一君は飛沫を受けたが、
「いや、興信所で調べたことなんか一向聞かなかったんです」
と実際存じも寄らないところだった。
「嘘を仰有い」
「いや、真正ですよ。困りますなあ、そんな風に誤解なすっちゃ」
「寛一君に当っても仕方がないよ。可哀そうに、晩くまで引っ張られた上に叱られちゃ埋まらない」
と、伯父が同情してくれた。
「でも私、こんなに驚いたことはありませんわ」
「新太郎を信じ過ぎるからだよ」
「未だ仰有いますね。あなたは」
「いや、新太郎が多少真面目だったことはこの調査書で分っている。