轻松读懂日语经典作品
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くしんのがくゆう
苦心の学友
佐々木 邦
「少年倶楽部」1927(昭和2)年10月号~1929(昭和4)年12月号
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 162,732 字 · 332 页
「それならがまんしましょう」
「おえろうございますわね」
とおくさんが力をつけた。
「むかしの武士は痛くてもけっして痛いと申しません。そこが大和魂です。若様は大和魂がおありでしょう?」
と柳田さんは一生懸命だ。歯科は上手だが、ごきげんとりは得意でない。
「あります」
「ほんのちょっとのごしんぼうです。日本人は大和魂がありますから、みんな平気です」
「僕もありますよ。種痘を痛いなんていったことはありません」
「実は種痘よりもすこし痛いかもしれません」
「いやだ。ずるいんですもの」
と照彦様はまた立ちそうになった。
「若様の大和魂はすこしおよわいようですから、ご遠慮申しあげたんです」
「ばかにしちゃいけませんよ。痛くはないけれど、ガリガリいうのが頭にひびくんです」
「今日はもうガリガリはほとんどありますまい。神経を取る時ちょっと痛いんです。くらげにさされたぐらいのものです」
「うそばかり」
「蟹にはさまれたぐらいです」
「オホホホホ。動物づくしね。大丈夫でございますわ。武士どころか若殿様ですもの、痛いなんておっしゃるものですか」
とおくさんは口車に乗せようとつとめた。
「いいません。