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さんごくし

三国志

吉川 英治

線上閱讀吉川 英治《三国志(さんごくし)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 161,356 字 · 323 頁

青空文庫

五

と、訓戒したということである。

このことばから深くうかがうと、曹操はよく武将の本分を知っていたし、また自己の性格のうちにある善性と悪性をもわきまえていたということができる。そして努めて、善将にならんと心がけていたこともたしかだと云いえよう。

五

思いのほか手間どったので、関羽は二夫人の車を慕って、二十里余り急いで来たが、どこでどう迷ったか、先に行った車の影は見えなかった。

「……はて。いかが遊ばしたか」と、とある沢のほとりに駒をとめて、四方の山を見まわしていると、一水の渓流を隔てた彼方の山から、

「羽将軍、しばらくそこにお停りあれ」と、呼ばわる声がした。

何者かと眸をこらしていると、やがて百人ばかり歩卒をしたがえ、まっ先に立ってくる一名の大将があった。

打ち眺めれば、その人、まだ年歯二十歳がらみの弱冠で、頭は黄巾で結び、身に青錦の袍を着て、たちまち山を馳けおり、渓河をこえて、関羽の前に迫った。

関羽は青龍刀をとり直して、

「何者ぞ、何者ぞ。はやく名字を申さぬと、一颯のもとに、素首を払い落すぞ」

と、まず一圧を加えてみた。

すると、壮士はひらりと馬の背をおりて、