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さんごくし

三国志

吉川 英治

線上閱讀吉川 英治《三国志(さんごくし)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 161,356 字 · 323 頁

青空文庫

一声、気を激して、恨めしげに叫ぶと、辛評は、地に仆れて昏絶したまま、息が絶えてしまった。

袁譚はひどく後侮して、郭図に善後策をはかった。郭図は強気で、

「なんの、彭安が討たれても、なお名を惜しむ大将は数名います。それと南皮の百姓をすべて徴兵し、死物狂いとなって、防ぎ戦えば、敵は極寒の天地にさらされている遠征の窮兵、勝てぬということがあるものですか」と、励まして、大決戦の用意にかかった。

突如、城の全兵力は、四方を開いて攻勢に出てきた。雪にうずもれた曹軍の陣所を猛襲したのである。そして民家を焼き、柵門を焼き立て、あらゆる手段で、曹軍を掻きみだした。

飛雪を浴びて、駆けちがう万騎の蹄、弩弓のうなり、鉄箭のさけび、戛々と鳴る戟、鏘々火を降らしあう剣また剣、槍はくだけ、旗は裂け、人畜一つ喚きの中に、屍は山をなし、血は雪を割って河となした。

一時、曹軍はまったく潰乱に墜ちたが、曹洪、楽進などがよく戦って喰い止め、ついに大勢をもり返して、城兵をひた押しに濠ぎわまで追いつめた。

曹洪は、雑兵には目もくれず、乱軍を疾駆して、ひたすら袁譚の姿をさがしていたが、とうとう目的の一騎を見つけ、名乗りかけて、馬上のまま、重ね打ちに斬り下げた。