輕讀日語

輕鬆讀懂日語經典作品

ja-reading.com

輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。

たんげさぜん

丹下左膳

林 不忘

線上閱讀林 不忘《丹下左膳(たんげさぜん)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 241,861 字 · 480 頁

青空文庫

とうとう、書いた。

「萩乃殿――唐突ながら、わすれねばこそ思いいださず候」

こいつはどこかでみたような文句だ。ちょいと借用したんです。

「かわいいかわいいと啼く明け烏に候」

これは自分ながら上出来だと、左膳、ニヤニヤしたものだ。

「鳴く虫よりも、もの言わぬ螢がズンと身をこがし候。さて、小生こと明日出発。埋蔵金を掘りにまいる所存、帰府のうえ、その財産をそっくり持参金として、おん身のもとへ押しかけるべく候。たのしみにしてお待ちあれ。頓首頓首」

これだけの文句です。アッサリしたもの。しかしどうもあきれたものだ。支離滅裂……右の腕も右の眼もなく、傷だらけのところは争われないもので、はなはだ筆の主左膳に似ていると申さなければなりません。

左膳らしい恋文。ブッキラ棒で、ひとり飲みこみで、何がなんだかわからない。

唐突ながら――と冒頭に自分でもことわってるとおり、いかにも唐突。

これを受けとった萩乃さんは、どんなにおどろくことでしょう。二度よみかえして、ふきだしてしまわなければいいが。

たのしみにしてお待ちあれ……ナンテ、冗談じゃない。誰が楽しみにするもんか。

だがその左膳は大得意、