輕讀日語

輕鬆讀懂日語經典作品

ja-reading.com

輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。

たんげさぜん

丹下左膳

林 不忘

線上閱讀林 不忘《丹下左膳(たんげさぜん)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 241,861 字 · 480 頁

青空文庫

引越蕎麦

一

「約束? いかなる約束をいたしたか、身どもはすこしもおぼえておらんぞ」

作爺さんは、畳に片手を突いて、にじりよった。

こんな裏長屋に住む、羅宇なおしのお爺さんとは思えない人品骨柄が、不意に、その作爺さんの物腰ようすに現われて、とんがり長屋の作爺さんとは世を忍ぶ仮りの名、実は……と言いたい閃きが、なにやらパッと、その開きなおった作爺さんの身辺に燃えあがって、四人は思わず、歩きかかっていた歩をとめて見なおしました。

「これは、両刀をお番えになるお武家様のお言葉とはおぼえませぬ。その箱をあける前に、中身が壺であったら、この私の小女郎をお連れなさる、そのかわり、もし壺がはいっておらなんだ節は、お四人様のお身分をおあかしくださると、あれほどかたい口約束ではござりませなんだか」

作爺さんの枯れ木のような顔に、さっと血の色がのぼって。

「このとおり、箱のなかみは石ではござりませぬか。さ、御身分をおあかしください」

詰めよられた四人は、ちょっと当惑の顔を見あわせたが、箱をあけた頭だった一人が、のしかかるようににらみおろし、

「これ、これ、約束とは対等の人間の間で申すことだ。