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なんごくたいへいき
南国太平記
直木 三十五
線上閱讀直木 三十五《南国太平記(なんごくたいへいき)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 493,291 字 · 991 頁
常々、お上の仰せられますが如く、異国との交易は、そのうち、天下公然として営むことに相成りましょう。調所殿の功績は、ただこの一点。承りますると、最早三百万両の非常準備金も、できましたよし。一介の茶坊主より立身して、この功業を為し遂げました上、御家老の列に入り、功成り、名を遂げたる次第。而して、その時こそ、調所殿の死すべき好機にござりましょう。この上の長命も、人の情として、又、某と致しましても、願いまするのは当然のこと。この島津の功臣を、罪無くして殺すことは、致しませぬが、この功績と共に、一方、お由羅方に通謀して、赦すまじき悪逆を企てたる罪、その張本人の一人として、天より、罰を下されるか、人の手にかかるか、当然、調所殿の負わねばならぬ罪にござりまする。もし、お為方の誰かの手にかかり、斬殺でもされましょうなら、調所殿のために惜しみても、余りありますること。今日、某、訴人したる罪を負うて、自裁なされますなら、その最期の潔さ、それこそ、調所殿の一生を完うするものに、ござりましょう。さて――」
益満は、赤い頬をして、米噛に筋を立てていた。斉彬は、眼を閉じて、一言も云わなかった。