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なんごくたいへいき

南国太平記

直木 三十五

線上閱讀直木 三十五《南国太平記(なんごくたいへいき)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 493,291 字 · 991 頁

青空文庫

例の、お由羅に丸められて、昔時の俤や、今、何処にかある。忠勇義烈の勇士をば、させもさせたり、しもしたり、三千と三百八十人、並べておいて、腹を切らした――とは、※(「言+墟のつくり」、第4水準2-88-74)じゃのめの傘で、ちっと披げすぎたが、当時、評判のお話じゃ――ところで――」

南玉は、湯を一つ飲んで、羽織を脱いで、後方へすてると、腕まくりをした。

「ところが、ところで、このところ――拙、南玉が、あら不思議、この御家騒動の後ろ楯、万事の采配を振っている――えへん、ただの講釈師とは、講釈師がちがう――お聞き及びの、呪い殺し、あれは、兵道の名誉、牧仲太郎の仕業であるが、これを討つのが、仙波小太郎、これを助けて、桃牛舎南玉、いよいよ、牧を討取ろうという段取りになったが――」

と、云って、右手の指で、丸をこしらえて、突き出して

「これが無い。そこで、考えたのが、あの表のびらだ。桃牛舎南玉一世一代、此世の名残、長講二席、多年の、お馴染甲斐で、きっと、引っかかって来やがるだろう、かかって来たなら、しめ子の兎、一人頭に、二三十文ずつ、絞り上げても、路銀の足しになると――恐れ入ったる智慧袋、呆れ返った無心沙汰――」