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なんごくたいへいき
南国太平記
直木 三十五
線上閱讀直木 三十五《南国太平記(なんごくたいへいき)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 493,291 字 · 991 頁
この裏でげすな」
と、半分立ちながら、義観に聞いた。
「そうじゃ」
「一寸、待っていておくんなさい」
庄吉が、立上ると、南玉が
「待て」
と、同じように立って
「お前、彼奴あ、狂人のようになっているんだからの。もう、さっき和尚さんに、斬りかかったり――」
「心配すな」
庄吉は、縁側へ出ていた。
「だって、お前、斬られりゃあ、犬死だぞ。何をしやがるか判らねえんだから。野郎の、現れ出るのを待って――」
「江戸っ子は、気が短えや」
庄吉は、そう云って、跣足のまま、縁側を降りて
「堂の後方って、この堂は、ずんべらぼうじゃあねえか。何っちが、師匠、後方なんだえ?」
「山の方だろう」
庄吉は、崖を降りて、堂の屋根越しに、山を見ていたが
「後方は、行きどまりの山じゃあねえか。若旦那、何っちですい」
と、左右を見てから
「こっちだな」
と、呟いて、右手の方へ歩き出した。
「兄様、大丈夫でござりましょうか」
「月丸も、まさか、血迷いはすまい」
南玉が
「待て、庄公」
と、云って、同じように跣足で、飛び出して行った。
「お兄様――二人に、もしものことが、ございましては」
小太郎は、深雪へ、振向いて