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なんごくたいへいき
南国太平記
直木 三十五
線上閱讀直木 三十五《南国太平記(なんごくたいへいき)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 493,291 字 · 991 頁
「小僧」
「やあーっ」
声の形をした、そして、形の無い闘魂、闘気ともいうべきものが、爆発した。
「おーっ」
二人が、近づき、二つの刀が近づき、もう一度、二人の声が、ぶっつかると同時に、山内の身体が傾いた。そして、傾いたのを直そうと、たたらを踏んだ。刀を杖にしてよろめいた。小太郎は、八相に構えたまま、じっと、それを、眺めていた。山内は、刀へぐったりよりかかったかと思うと、もんどり打って、下の凹地へ、転がってしまった。
久光は、斉彬の、病に臥している建物の廊下へ、足をかけると同時に、肚の底から、全体の中へ、爆発するような憤りを、感じた。
廊下には、足音の立たぬよう、蒲団が敷かれていた。それは、足で踏み、眼で見るとすぐ、斉彬の容体が、ただごとではない、ということを語っているものであった。
久光は、母お由羅、将曹、平などの企みを、信じてはいないし、牧仲太郎の呪咀などを、考えの中へ入れても居なかったが、今朝、機嫌のよかった斉彬が、その夕、危くなったということに対し――それが、瞭乎とした病ならば、とにかく、三人の医者にも、不明な、熱病であるだけに
(もしか、呪いが――)