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しんぺんちゅうしんぐら
新編忠臣蔵
吉川 英治
線上閱讀吉川 英治《新編忠臣蔵(しんぺんちゅうしんぐら)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 337,181 字 · 676 頁
俺たちが、君家の名を重んじ、武士の第一義に殉じようとするのが、大石殿には、唯、無謀な血迷い事と見えるらしい。所詮、武士道に対する見解の相違なのだ。いくら書面を取り交して論じてみたところで果しはつくまい。この上は、上方組を差し措いても、われわれは、初志を貫くまでのことだ』
郡兵衛の憤る気持は、誰も等しく持っている所だった。此男は、酒気に駆られてものを云うような底の浅い人間とは見えない、槍術の達人で、人も許し自身も許している。小笠原家から転じて浅野家に高禄で抱えられたのも、その槍術の有名を買われたのであった。郡兵衛は、常にその恩遇を口にしていた。内匠頭に凶変があって以来は、郡兵衛は、在府派の急尖鋒だった。是が非でも、亡君の百ヵ日までに、意志を決行しなければ、往来は歩けぬという一点張なのである。
彼と、心を同じゅうしている者に、堀部安兵衛と奥田孫太夫の二人があった。この三名がいわば江戸に残っている旧藩士の在府組の牛耳を執っている者たちであり、即時断行を、持論としていた。
国許組のほうにも、いろいろな異心者を出したように、江戸のほうでも、無造作に結束する者が結束されたわけでは決してない。