輕鬆讀懂日語經典作品
ja-reading.com
輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。
めいしんとしゅうきょう
迷信と宗教
井上 円了
線上閱讀井上 円了《迷信と宗教(めいしんとしゅうきょう)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 151,147 字 · 298 頁
てようやくにかしこに来たり。ここかしこと五七軒を見れども、餅、団子を売る体の家も見えず、いかにすべしと立ちたりしが、とある家に五、六人集まりて碁を打ちておる内へはいり、「御免下され、火を一つ借用」と、空腹にてタバコ機嫌はなけれども、寄りつくしおに言いければ、安きこととて差し出だす。かたじけなしと火をかり、腰打ちかけておれども、いずくにもある習い、碁に打ちかかりし人はもちろん、見物までも碁に見とれ、かの男に挨拶する者も、とがむる者もなし。
しかるに、われも元来好きの道なれば、その盤面を見るに下手どもにて、心の内に腹を抱えるほどのことにてありしが、じっと押しひかえておりしが、碁を打ち終わりければ、かの者申すよう、「あなた方にはよき御慰みなり」と申しければ、みなみな申すよう、「そのもとはいずくの人にて、なにとてここへは来たられしとぞ」と問う。答えていうよう、「拙者は江戸表の者、箱根へ湯治に来たりしが、地獄を見物せんと出でしが、道に踏み迷い、かくのしあわせなり」と答う。「それは気の毒なり。はや暮れも近ければ湯本までは帰られまじ。あなたも碁好きと見えたり、一ばん打ちたまえ」