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めいしんとしゅうきょう
迷信と宗教
井上 円了
線上閱讀井上 円了《迷信と宗教(めいしんとしゅうきょう)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 151,147 字 · 298 頁
(一二)妖怪学の本尊説
(一二)妖怪学の本尊説
妖怪学と宗教との関係はすでに論明しおきたれば、ここにこれを略し、妖怪学にてはなにを本尊と立つるやにつきて一言せんと欲す。その本尊は、妖怪学の目的を明らかにすればおのずから知ることを得べし。しかして、その目的は仮怪の迷雲を開きて真怪の明月をあらわすにあれば、真怪そのものはまさしく妖怪学の本尊なり。これ、ひとり妖怪学の本尊たるのみならず、仏教にても、ヤソ教にても、儒教にても、神道にても、みなこれを本尊とするなり。かの哲学者スペンサー氏のいわゆる不可知的も、この真怪に与えし名称にほかならず。老子の無名も数論の自性も、この真怪を指していうのみ。けだし、その真怪たるや、定まりたる形状なく、定まりたる位地なく、制限なく分量なく、いわゆる無限無量にして、時間をきわめて際涯なく、空間をきわめて限界なきものなり。ゆえに、これを絶対不可思議の体となす。これを不可思議とするも、その体、全然吾人の知識、思量の外にあるにあらず。吾人の言思は、たとえその全体を描きあらわすことあたわざるも、その一斑を開示することを得。ゆえにまた、これを相対可知的の体となす。