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めいしんとしゅうきょう
迷信と宗教
井上 円了
線上閱讀井上 円了《迷信と宗教(めいしんとしゅうきょう)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 151,147 字 · 298 頁
第五節 余の宗教論
けだし、帝王は法律以外に独立し、法律の力よくその行為を抑制すべからざるがごとく、思想も諸論のほかに独立し、定義も解釈もそのものに与うることあたわず。ゆえに、思想そのものは疑うべからず、しりぞくべからず、はじめより真理として許さざるべからず。しかるに神秘派の人々は、神と人との関係は神秘なりとし、理外なり、不可思議なりと論ずるも、畢竟、みなこれ思想の判断によるものなり。古来、霊魂を排する唯物論者も、真理を排する懐疑学者も、一つとして論理によらざるものあるべからず、論理によらずんば議論を立つることあたわず。すでに議論によりて道理を排するは自家撞着にして、到底、論理思想を排し得るものにあらず。これ、懐疑学者の一大謬見なり。今、神秘論者も、ひたすら神秘の一方に偏して知力を排せんとするは、また一種の僻説たるのみ。
第五節 余の宗教論
余は情感論、神秘論を拒否すといえども、しかも唯物論もしくは懐疑論に賛同するものにあらず。唯物論者は感覚上の物理実験をもととして、その以外に属するものはすべて空想に過ぎずとなし、神仏はもちろん、地獄極楽等、一切これを排斥していれず。