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めいしんとしゅうきょう

迷信と宗教

井上 円了

線上閱讀井上 円了《迷信と宗教(めいしんとしゅうきょう)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 151,147 字 · 298 頁

青空文庫

天変地異に関する迷信は日本のみならず、世界中いずれの国にも存するが、近年学術の進歩によって、ようやくその度を減ずるようになった。むかしは彗星はもちろん、日蝕、月蝕までに種々の妄説を付会したものであった。しかるに今日にては、日蝕、月蝕を妖怪視するものはない。ただ彗星に至っては、西洋にも今もって俗説紛々たるありさまである。

最近の戦争に関しての西洋迷信を、左に『大勢新聞』より抄録しておく。

戦争と迷信とは昔からの付き物であるともいえる。ことに迷信のうちで、天体に起こる怪異は最も人々の恐怖を誘うものである。今度の未曾有の大戦乱の今までに、天体の不思議な怪異が各軍の迷信を誘った例も決して少なくない。このほど、パリの測候所の技師フランメリオン博士が、開戦このかた起こった天体の怪異を調べたところによると、最近のもので怪異といえば、五月十三日の夜に西南の空に現れた不思議な彗星である。この彗星の発見者は独軍であるが、怪しいことには、この彗星の尾は明らかに赤色、青色、白色の三色をなしている。この三色の怪しい彗星は西南から飛んで東北に向け、フランスの国をかすめて消えたように独軍から見えたのである。