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やそうざっき・やちょうざっき

野草雑記・野鳥雑記

柳田 国男

線上閱讀柳田 国男《野草雑記・野鳥雑記(やそうざっき・やちょうざっき)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 144,016 字 · 284 頁

青空文庫

二

単に生れが異なる故にその声がちがうとすれば、時を同じくせぬものの間にも、また若干の変化はある方が自然である。現に今日はコロクと鳴く鴉も少なく、カケロとうたう鶏などは探してもいないのである。都の時鳥もヘドトギスの狂歌の出来た頃までは、まだ南九州の如く克明に我名を啼いていたかも知らぬ。仮にそうだとすると約に背いたのは彼等であって、古人の命名法は必ずしも不精確ではなかったのである。

二

私などの生れた中国のある村では、梟の名はコジョロであった。それはあの鳥が初夜近くなると、「小女郎、戻って寝んころせ」と啼いて、遊び浮かれている小娘をからかうというのだが、話ばかりであって終にそういう風に聴きなす折はなかった。梟にも何か面白げな「ぐぜり」のあることは事実だけれども、通例はその声が非常に低く、夜深く背戸の樹にとまって枕元で啼くような家でないと、それまでを記憶することが出来なかったのである。だからあのホーホという大きな声ばかりに、色々の意味を持たせて聴くようになった。例えば「糊つけ」という名は、ホーセー(乾せ)と聴いた人たちの想像で、それからまた「あすは天気」と鳴くのだとまでいった。