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たんげさぜん
丹下左膳
林 不忘
線上閱讀林 不忘《丹下左膳(たんげさぜん)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 241,861 字 · 480 頁
狐と狸
一
それにひきかえ。
お蓮と峰丹波の側では、道場はどこまでも自分達の所有の気。萩乃は源三郎の妻でもなんでもない気。したがって、縁もゆかりもない田舎侍の一団が、道場へ押しこんできて、したい三昧の生活をしているものと認めている気。
気と気です。
気の対立。どっちの気が倒れるか、自分こそは勝つ気で、両方で根比べをする気。
対立の状態で、ここまでつづいてきましたけれど、性来気の短い源三郎としては、今まで頑張るだけでも、たいへんな努力でした。
それがこの先、どこまでつづくか際限がないのだから、源三郎、いささかくさってくるのに無理はない。
それも。
積極的に争うなら、源三郎お手のもので、間髪を入れず処理がつくのですけれど、今の言葉でいう、いわばまア占拠……双方じっとしてねばるだけだ。
消極的な戦いだから、伊賀の暴れん坊、しびれをきらしてきた。畳を焼いて煖をとったり、みごとな双幅や、金蒔絵の脇息をたたッこわしたり、破いたり、それを燃料に野天風呂をわかすやら、ありとあらゆる乱暴狼藉をはたらき、いやがらせの八方をつくして……。
いま文句が出るか、今文句が出るかと。
いくら待っても、先方はウンともスンとも言わない。