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たんげさぜん

丹下左膳

林 不忘

線上閱讀林 不忘《丹下左膳(たんげさぜん)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 241,861 字 · 480 頁

青空文庫

三

喚き叫ぶ声、射ちかう鏑の音、山をうがち谷をひびかし、征く馬の脚にまかせつつ……時は正月二十一日、入相ばかりのことなるに、薄氷は張ったりけり――」

のんきなお爺さんで、軍談もどきに平家物語の一節。

三

三方子川の川べりへ、糸をたれようと、釣竿をかついでやってきた若い男。

これも、この乱闘に胆をつぶして、竿をかついだまま塀の中へ飛びこみ、人を押しのけて顔を出そうとすると、

「オイオイ、あとから来て、このいい場をとろうてエ手はねえだろう。ここは特等席だ」

なんて言うやつもある。

一同は、すっかり芝居でも見物する気で、ワイワイ声をかけるやら、大声に批評するやら、たいへんな騒ぎ。

それでも、左膳の濡れ燕が、また一人ズンと斬りさげたりすると、いっせいに顔をひっこめて……桑原、桑原!――南無阿弥陀仏――こわいもの見たさで、いつまでも立ち去らない。

「また一人!」

チョビ安が大声にさけんで、土蔵の白壁に焼けぼっくいでしるす記録の線が、一ぽんふえていく。

「ヤアまた一人……これで十三人だ! 父上、しっかり頼むぜ」

レコード係と応援団を、チョビ安、ひとりでひきうけている。

見物はことごとく喜んじまって、