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なんごくたいへいき

南国太平記

直木 三十五

線上閱讀直木 三十五《南国太平記(なんごくたいへいき)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 493,291 字 · 991 頁

青空文庫

「ほほほ、これは、とても、妾一人では、太刀打が」

「亭主と、束になって、押寄せるかの」

「亭主と、見えて、実は、いそ的で、へい」

と、益満が、引取った。

「いそ的と見えて、実は、色的で」

益満が、答えようとした途端、襖が開いて

「よっ」

「早かったな」

庄吉は、上座に布いてあった座蒲団へ坐ると、俯向いている富士春へ

「久し振りだな」

「ええ」

「冠り物をとれ。益満さん、一寸、話があるんだ。その暑くるしい奴を、取ってくんねえか」

「へいへい」

「厭なこと、いうねえ。へいへい、何が、へいへいだ」

「およしよ、庄さん」

富士春がとめた。

「何うかしてるよ、この人は」

「うん、何うかしてるんだ。人間、時々、何うかすらあ。手前も、何うかしてやがる。それよりも、おいっ、益満、手前が、一番、何うか、しちまってるぞ。何うか――」

「御勘弁を――」

「巫山戯るなっ。もっと、前へ出ろ。そもそもだな。そもそもと、来らあ、こん畜生」

「お勇ましいことで、ござりますな」

益満が、にやりと、笑った。

「何、何、何っ――」

庄吉の朋輩が

「おい、話をするんなら、もっと、穏かにしろや」

「ほんとに、見とむない――お前さん、嫉妬なのかえ」