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なんごくたいへいき

南国太平記

直木 三十五

線上閱讀直木 三十五《南国太平記(なんごくたいへいき)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 493,291 字 · 991 頁

青空文庫

「伊牟田、有村、有馬、奈良原と申しますような方々が、お見えになります」

「成る程、軽輩の、暴れ者ばかりだのう」

義観が

「天下が、苦しくなっているから、上の者は、金が無いと動かぬし、動けぬし、下を動かすには、上に金が無く、上の進退谷まっている時には、必ず下から動くものじゃ」

「下には、英才がおりますから――」

「英才は、いつでも、動くところに生じる。英才がいて、天下を動かすのではなく、動くと、動くところに英才が出て来るのじゃ。人の能力は、下と上と、さまでの相違は無い。上にも、英才はいるが、上は動けん。動きの無いところ、英才がおっても、才の発揮がでけん」

庄吉が

「野郎、現れて来ねえな」

と、呟いた。深雪が

「父上の、お墓は?」

と、小太郎を見た。

「すぐ、このお堂の後方にある」

「今の間に、一寸、詣って参りたいと存じますが」

「詣って来るがよい」

深雪が、膝を動かすと、義観が

「月丸は、墓のある方へ参ったが――」

「ええ?」

と、低く叫んで、深雪は、膝をおろした。そして、小太郎の顔を見た。

(追っかけて、討ちましょうか)

と、いう瞳であった。庄吉が

「あっしが、先に、捜して参りやす。