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なんごくたいへいき
南国太平記
直木 三十五
線上閱讀直木 三十五《南国太平記(なんごくたいへいき)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 493,291 字 · 991 頁
それだけを信じていると、淋しゅうない。いろいろの苦しみも忘れ果てる。榴弾も出来たし、シャフトも出来たし、紅硝子もできたし、ただ一冊の、オランダの本だけからでも、異国に負けぬものが造れた。或いは――調所がおったなら、称めてくれるかもしれぬ。あれは、出来たらこの上ないが、出来るか出来ぬか、判らんものに、金は出せんと、反対しておったが、今存命なら、喜んでくれるであろう」
久光は、調所が斉彬呪殺の計に加わっていることを、斉彬が知りながら、心から称めるのを聞いていると、斉興が、憎くなってきた。
(父と云い争いまでして、隠居願を、無理に書かせたが、この兄のためなら、もっと、強く出てもいい)
と、思った。次の間から
「白金へのお使、只今、帰りましてござります」
と、云った。
「何うであった?」
「御機嫌の体に拝しましてござります。よろしくとの、お伝えでござります」
「そうか、父上御機嫌であったか、そうか」
斉彬は、元気いい、快い笑顔になった。久光は、又、眼が熱くなってきた。
一人の浪人は、褌一つになっていた。二人は肌脱ぎになっていた。もう一人は、半肌脱ぎで
「益満が、こう遅うては、お春も、一人じゃあ寝にくかろう」