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だいぼさつとうげ

大菩薩峠13

中里 介山

線上閱讀中里 介山《大菩薩峠13(だいぼさつとうげ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 349,705 字 · 678 頁

青空文庫

ですから、この詩と、吟とには、批点の打ちようがありません。もし間違っているとすれば、それはレコードの誤りで、茂太郎には何の罪もないことでした。

彼はこの唐詩を高らかに吟じつつ、海岸を走り戻りましたが、詩が尽きて、道は尽きず、次にうたうべきものが、未だ唇頭に上らざるが故に、その間、沈黙にして走ること約二丁にして、たちまち、その病が潮の如くこみ上げて来ました。

皆さん――

元来、私は

エロイカの名称によって

知られている

ベートーベンの

第三シムフォニーが

大好きであります……

と、海の方へ真向きに向って、半ばは独語の如く、半ばは演説の如く叫び出したのが、尋常の声ではありません。

無論、誰も聞く人はない、また聞かせようと思って、呼びかけたものではないのです。

第八シムフォニーよりも

第五シムフォニーよりも

いわんや非音楽的な

あの第九シムフォニーよりも

この第三と第七とが

最も好きであります

そこで、私は

幾度となく、

この曲を聴いたり

或いはその解剖を

している間に

昔からエロイカに就て

論ぜられて来た

このシムフォニー特有の

神秘――換言すれば

謎に対して

人並みに気になり出して

来た次第であります……