輕鬆讀懂日語經典作品
ja-reading.com
輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。
しんぺんちゅうしんぐら
新編忠臣蔵
吉川 英治
線上閱讀吉川 英治《新編忠臣蔵(しんぺんちゅうしんぐら)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 337,181 字 · 676 頁
それが成る成らぬは天意でござる。又いかように相成ろうとも、われ等、侍奉公の者が、この後とも歩む道は、一筋でしかない。右顧左眄、要らぬことじゃ。侍に生れたれば侍に死ぬる。それでしかない。死場所は、暫くこの内蔵助におまかせ願いとう思うが、異存なござろうか』
およそ五十人ほどいた。粛として、影に影を寄せ合せている。そこへ、燭台が運ばれた。
硯をとり寄せて、人々は皆、同文の誓約を認め、血判して内蔵助の前にさしだした。その中に、台所方の小者、三村次郎左衛門の名があった。又、まだ前髪のとれない十五歳の矢頭右衛門七も書いて出していた。
内蔵助は、その二枚を、べつに除いた。そして二人を呼んで諭したが、二人とも、涙をたたえるだけで、肯かないのである。一同はうごかされて、
『かほどに申すものを、加えてやらぬのも不愍だ。御家老、その誓紙をうけてやって下さい』
共々、口を添えて加盟を願った。
内蔵助の重い口からゆるしが出ると、右衛門七はニコとした。色の白い、つぶらな眼をもった美少年だ。誰もこの少年を殺したくないと思ったが、本人は、嬉々としたものである。
台所方の三村次郎左衛門は、たった七石二人扶持の軽輩で、評定の席へも今日までは列していなかった程だが、士道の研きは高禄の者にだけあるものではなかった。