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しんぺんちゅうしんぐら

新編忠臣蔵

吉川 英治

線上閱讀吉川 英治《新編忠臣蔵(しんぺんちゅうしんぐら)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 337,181 字 · 676 頁

青空文庫

一番早駕

それへ、筆太に、目付役たちが、黒々と書いて、大手門やその他の下馬下馬へ、掲げだしたので、漸く、群衆は静粛に復った。

浅野内匠頭儀、吉良上野介ヘ刃傷ニ及両人共取糺中ニ付諸供方騒動致ス間敷者也

一番早駕

『や、やッ』

堀部と、赤埴の二人は、掲示の下に、べたっと、腰をぬかしてしまった。

疾風のように、その側へ飛んで来た騎馬の武士も、それを仰ぐと同時に、

『あっ!』

と、蹄を立てたきり、茫然として、紅葉山の森を、うるんだ眼で、凝視していた。

片岡源五右衛門である。

わらわらと、寄って来て、其処らへ俯っ伏してしまった者は、皆、浅野家の家臣であった。

『うーむ……』

と云ったのみで、腕を拱んで、樹の間に遠く見える本丸の狭間を睨みつめている者もある。

崩れるように、源五右衛門は、馬の背からすべった。

『方々』

『…………』

悲痛な顔が、地上から、源五右衛門の方へ一斉に向いた。源五右衛門も、膝を折った。

『遂に、来るものが来ただけだ。殿様にも、お覚悟の上であることは云う迄もない。――この上は、一刻もはやく、お国表の大石殿へ、一番早駕を立てることが急務だが、誰がよいか?』

見廻しながら、同僚へ計ると、