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がまのち
日本怪談大全 第一巻 女怪の館
田中 貢太郎
線上閱讀田中 貢太郎《日本怪談大全 第一巻 女怪の館(がまのち)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 192,678 字 · 394 頁
「叔父さん、もういい、おいらは、おいらが世話になっているために、眼の不自由な叔父さんが、なお苦しんでいるのだ、おいらは叔父さんにすまない」
「待て、待て、なに、叔母さんも何時までもあんなじゃない、そのうちには考えて来る、おまえもそのうちには、何かいい目が出る、人間は忍耐が第一じゃ、忍耐してくれ、それでお鶴も、考えなおしてくれたら、二人で世帯を持って、おいらと叔母さんの面倒を見てくれ」
音蔵は内職の袋張をして食費を入れていた。
「すまない、叔父さんにはすまないが、おいらはもう諦めた」
「まて、これ」
長吉は黄ろに萎びた手を出した。音蔵もそれと見ると思わず一方の手を出してそれを握った。音蔵の頬には涙が流れていた。こうして不幸な叔甥が手を執りあって泣いている時、お杉はお高の室へ往ってお高に逢っていた。
「大喜びでございますよ、りっぱな奥さまに呼んでいただくのですもの、喜ばないでどうするものですか、罰があたりますよ」
お杉は己まで嬉しいと云うような顔をしていた、お高は微笑した。
「そう、それじゃいいね」
「よろしゅうございますとも、待っていられないから、前へ出かけて往ってるかも判りませんよ」