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がまのち

日本怪談大全 第一巻 女怪の館

田中 貢太郎

線上閱讀田中 貢太郎《日本怪談大全 第一巻 女怪の館(がまのち)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 192,678 字 · 394 頁

青空文庫

「どうしたのだ、何をそんなに腹をたてるのだ」

「煩いよ」

長吉はちょっと黙った。お杉は銚子の酒を注いだ。

「何云ってやがるのだ、おまえさんなんかの口を出すことじゃないよ」

長吉は首をかしげた。

「どう、どうしたと云うのだ、怒鳴らないで云ってみな、何か山田さんから云って来たのか」

お杉は注いだ酒をあおった。

「やかましい、どう盲人のくせに引込んどりよ」

「引込んでてもいいが、心配になるから聞いてるのだよ、どうしたのだ」

「聞きたけりゃ、云ってやるよ。今日かぎり、山田さんへ出入をしないことになったのだよ」

「でいり、出入ができないのか」驚いて、「どうしたと云うのだ」

「この間、奥さんのお伴をして、池上へ往ってて、破戸漢に因縁をつけられたのだが、それを何かかんちがいしたものだろう、出入をさせなけりゃ、させてもらわなくてもいいや、何人があんな処へ往ってやるものか」

長吉はおどおどした。

「お、おい、そ、そりゃ、いけねえ、いけねえぞ、今まで御恩になった処じゃねえか、かんちがいをされたことがありゃ、りっぱに明しをたてなくちゃ、いけねえ、そんなことを云うものでねえぞ」

「やかましい」