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めいしんとしゅうきょう

迷信と宗教

井上 円了

線上閱讀井上 円了《迷信と宗教(めいしんとしゅうきょう)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 151,147 字 · 298 頁

青空文庫

そのことにつき、『人狐弁惑談』の書中の一節を転載しておこう。

伯州、雲州、人狐と呼ぶもの、漢名いまだつまびらかならず。先年、松江侯この獣を京師に上せ、漢名をたずねさせたまえども、知る者なかりしと伝え聞く。またある人、小野蘭山先生にたずねければ、「黄県志」の皮狐にちかしと答えられしとなり。雲伯の俚俗、このものの人を悩ますことをいえども、人を悩ますものにあらず。その弁、下につまびらかなり。和名、人狐と呼ぶべからず。名正しからざれば、人の惑いとなる。雲州には山みさき、また藪いたちというもののよし、御触れありしとなり。本藩まま、小いたちと呼ぶ者あり。予が辺りにては、水辺の石垣などの内に住みて、山にはすくなし。また、藪におること多しというにあらず。形、鼬に似て鼬より小さく、尾、鼠より短くして毛あり。形状をもっていわば、小鼬と呼ぶところ相応せり。色、おおむね鼠色にして黄色を帯べり。あるいは鼠色より黒色濃くして黄色なきものもあり。その黒色こきうちにもまた濃淡あり。また、黄色をおぶるにもまた濃淡あり。あるいは、まれに斑なるものもありと聞けども、予いまだこれを見ず。