輕讀日語

輕鬆讀懂日語經典作品

ja-reading.com

輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。

なんごくたいへいき

南国太平記

直木 三十五

線上閱讀直木 三十五《南国太平記(なんごくたいへいき)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 493,291 字 · 991 頁

青空文庫

八郎太が玄関へ出ると、四ツ本の後方に、小者が四人ついていた。八郎太には、すぐ、何んのための使か判った。憤った血が、米噛でふくれ上った。八郎太は立ったままで

「何用か?」

四ツ本は、一言の挨拶もなしに、いきなり、そういう物のいい方をした八郎太に、暫く、物もいえぬくらいに怒っていたが

「小太郎に、上を憚らざる、不届の所業があったゆえ、ただ今から、屋敷払を命ずる。すぐ立退け」

下から、八郎太を見上げて睨んだ。八郎太は、覚悟していた。然し、こんなに早いとは思わなかった。

「それは――お上からのお沙汰か? 重役からか、それとも、貴公一人の所存からか」

「何?――」

「扶持のお召上げは、お上の心、お指図によらねばならぬし、屋敷払いに、三日の猶予を置くことも、慣わしになっておるが、今の口上は、お上から出た沙汰か――それとも、外からかと申すのだ」

「何れにてもよろしい。すぐに、退去せい」

八郎太は、鯉口を握った。小者達が、驚愕の眼を動かした。

「聞かぬうちは――ならぬ、断ってとあらば、対手するぞ」

「対手に?」

四ツ本は、八郎太の鋭い気配に押されまいと、身構えた。

「食禄を離れた以上、貴公等一存の指図を、受ける訳がない――」