輕讀日語

輕鬆讀懂日語經典作品

ja-reading.com

輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。

なんごくたいへいき

南国太平記

直木 三十五

線上閱讀直木 三十五《南国太平記(なんごくたいへいき)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 493,291 字 · 991 頁

青空文庫

八郎太が

「人間、切腹の覚悟さえあれば、何も、恐ろしいものはない――叩っ斬って腹を切るまでだ」

と、独り言のように、大きく呟いた。

「四ツ本氏」

四ツ本は、黙っていた。

「仙波氏も、穏かになされたら――」

と、いった時

「よしっ、人数をかりても、処置はする」

八郎太と同じように、独りごちて、四ツ本が出て行ってしまった。小者も、すぐ、四ツ本に蹤いて出てしまった。

「馬鹿がっ」

八郎太は、身構えを解いて、吐き出すように呟いた。

「小太郎、表を閉めて、あらましの品を、庭から、益満のところへ運んでおけ」

八郎太は、こういって、小走りに部屋へはいると、小者に、鎧櫃の一つを背負わせ、自分もその一つを背にして、垣根から、益満の廊下へ運んだ。益満は留守らしく、勝手口から、爺が出て来て

「旦那様」

「物を運ぶから頼むぞ」

「手前も御手伝い致します」

三人が、垣根のところへ引返すと、七瀬と、綱手とが、大きい包物を持って来た。小太郎が、仏壇を抱いて、よろめきつつ、廊下から降りて来た。深雪は、人形の箱と、位牌を持って

「危い」

小太郎の後方で、重さによろめく小太郎の脚へ眉をひそめていた。庭の土は、雨で泥になっていた。